ジィオデシックには一点モノのシリーズがあり
それを「UNIQUE*ユニック」と呼んでいます
祐二も私も石が大好き
少しでも余裕があるとつい石を買ってしまいます
鉱山から採れた原石の魅力を生かしたカットを施した大きな裸石は
これまた魅力と石のパワーにみなぎっております
この「豊穣」はフランスの新聞「LE FIGARO」に
こういうおおぶりのデザインの先駆けとして取り上げられて
もう卒倒するくらい感激しちゃったのでした。。
以来、日本でも外国でも雑誌や新聞にたくさん取り上げて頂いて
パリのレクレルールでも扱いたいというお話も店主から頂いたのですが
なにせフランスで宝飾品を売るのには法的な手続きが大変で断念することになりました。。
ブラジル鉱山オーナーから直接購入した石ですが
私達にとってはとぉ〜っても高額の裸石、、一日お預かりしてしっかり考えてから仕入れ
石とかなりの会話をしてデザインしました
ジィオビジューは基本アトリエ以外で作ることはないのですが
今のアトリエではこれが出来る宝飾レベルの技術になっていると自負していますが
当時はこの大きなエメラルドを留めるというのは特別な技術が無いとできないので
日本屈指の宝飾作りのメンバーにお力添え頂き
その超一流の宝飾職人でさえ最後の石留めには相当緊張したと伺いました
緑の色になるクロム成分が少ないこの石を鑑定ではエメラルドとは出しにくいということで
鑑定書にはグリーンベリルとなっていますが
エメラルドは石留めの際に最も割れ易い石のひとつです
それだけ繊細な石であるエメラルドは私の誕生石でもありずっと作りたいと思っていたのですが
なかなか愛すべきエメラルドとの出会いはなく
この石はどうしても欲して、だってこういう優しい緑色の大きな色の石にはなかなか出会えないのです
この石は石座近くに一筋のラインが入っています
傷と言う言い方も出来るのかもしれませんが
それはその石が一万年とか気が遠くなるほどの時間をかけて成長するうちで出来た内包されたもので
そこをぎりぎりいっぱいおおきくカットしたのでこのボリューム感があり
一回り小さくカットしてその筋を取る事もできますが
私はこの石の個性と思いそこにその筋の石をツタで表現して隠しています
私達はエメラルドとして買った石は「豊穣」と名を付けて
たくさんの人に見て頂いていておりますがまだ嫁いではおりません
ジィオメンバーがこれはシンボリックなビジューでジィオデシックにずっとあるとイイなと思っているところが
たぶん嫁いでいけない大きな原因ではないかと思う私です
私の中でもそこがいつも戦いです
でも愛して大事にしてくださって
身につけた人がもっと幸せになる指輪であったら良いなぁと思う思いはいつもあります
これからもひとつひとつ丹誠込めて作って行きたいと思っています